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GASPAR NOE ON THE SET OF HIS LATEST FILM: <<ENTER THE VOID>>
渋谷で打ち合わせをしていたらギャスパー・ノエ(監督/主な作品:『カルネ』、『カノン』、『アレックス』、など)にばったり会った。
昨年後半から東京を主な舞台とする新作を撮影し続けている。メイン・パートを東京で撮り終えるとカナダやオーストラリアで残りをやっつけ、ヴァカンスを挟んで再び舞い戻ったということらしい。今回は「街」の風景を再構成する素材を集めるのが主な目的。
デジタル・カメラを抱えた男たちがビルの屋上に駆け上がってはシャッターを切りまくっている。技術的なディレクションを行っている長身のフランス人スタッフは、ウォン・カーワイ『2046』の未来都市の他、近作では『スピード・レーサー』などなどだれもが知るハリウッド超大作を何本も手掛けてきた男だという。「『2046』唯一の美しいショットを作ったのがこの男ね」とギャスパーは話す。それに対して「唯一ってことはないだろう」と謙遜する様子を見せつつも、本人はニヤリとして、「カーワイと仕事するのは難しいよ。ディレクションがないからね」と言う。
つまり、「再構成」ということがポイントなのだが、それでは、ギャスパーのディレクションがどのように反映されているのか。昨年ちらりと目にしたフッテージは、それだけでも嫉妬を覚える美しさだった。一刻も早く仕上がりを確認したいところだが、完成は来年のカンヌ映画祭に間に合うか間に合わないか、というタイミングらしい。
歌舞伎町の裏通りを通り抜け、非常階段を上る。足下にはゴキブリが這い回り、ネズミの姿も閃く。ブルセラ・ショップから出てきた客のうろんなまなざしを浴びながら、ロケバスに乗り込む。その時ラジオから流れてきたのは、出来すぎなようだが、菊地成孔による「歌舞伎町レポート」だった。(SV編集部S)
(撮影:SV編集部S)
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